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2018/06/04 15:33
イタリア革のイメージ。
≪美しい≫
作り手から見てもそう感じる事のできる革。アメリカ原産のステアハイド。ヨーロッパ原産のステアハイド。
同じ≪革≫には違いない。
何が違うのか。。。それは歴史です。文化です。
詳しく話すことで不快に感じる方もおられるので詳しくは省きます。
文化が違えば質感も変わる。求める物が変わると手に入る事柄というものは変わる物。これは必然。
≪良い≫≪悪い≫の二択では言い表せない。それが≪革≫であり≪命≫である。
こちらでもご紹介している【国産本ヌメサドルを手染めで仕立てる。二つ折り財布のRoundishパース】
国産タンナーがアメリカ原産のステアハイドを鞣した革を使用して製作したアイテム。
今回は【イタリア革】のみを使用した。
●希少価値が高い ≪仔牛の革ボックスカーフ≫ を表革にしようしたRoundishパース。
表の革が≪ボックスカーフ≫と呼ばれる皮革。マッドな質感は≪磨き≫を一切行っていない事を現します。
磨きを行っていない=≪毛穴やシワ≫を磨き工程にて目立たなくさせる必要性がない革だということ。それだけ【キメ細やかな肌】ということに
繋がる。
このボックスカーフは ≪イタリア サンタクローチェ地方にある1896年創業のGUIDI&ROSELLINI社の『ヴィテッロ・フィオーレ』≫
キメが細かく滑らかな吟面を持つ仔牛の革をバケッタ製法でコシのあるオイルがしっかりと効いたカーフ。
使用前はマットで黒の色味がやや薄い印象ですが、使い込むほどに艶が増し深みある黒へと変化していく革です。
仔牛の革タンドカーフはステアハイド革よりも希少性が高くより高値で取引され、一般的には≪高級≫なイメージの皮革。
●内部はイタリアンレザー≪プエブロ≫を使用
●イタリア中部 トスカーナ州にあるタンナー【バタラッシー・カルロ社】が手掛ける革。
プエブロは【バケッタ製法】と呼ばれるイタリア伝統な製法で、植物性タンニンのみで鞣され牛の脚から採った脂をたっぷりと染み込ませて作られた皮革。
表面はわざと毛羽立ったような起毛加工が施されているのも特徴的な革で、使い込むことで表面の起毛が寝たり摩耗したりするとともに、手の脂が染み込むことで艶やかで滑らかな質感に変化してい革。ステアハイド革をしようして作り上げられたプエブロはハリ、硬さも申し分なく、使用するにつれてしなやかに変化します。
キメが細かく柔らかさとハリを持つヴィテッロ・フィオーレ―。異種素材だと感じさせられる起毛処理されたプエブロは同じ≪バケッタ製法≫でつくられた牛革。
そしてどちらも≪フルベジタブルタンニンレザー≫という共通点がある。
国産タンナーの本ヌメサドルもフルベジタブルタンニンレザーである。
≪革が変わると完成したアイテムに対するイメージは違うものへと変わる≫
それが≪革≫であり≪人≫である。
丸みを帯びたディテール。
●磨き上げられた際断面。
革の断面(※以下 コバ という。)を【磨く】ことで生まれる【ツヤ】。断面が直角ならば平面になるコバを丸く削り込み、手に握った時に指に添う感覚を求めた仕立てです。それだけではありません。磨きの工程の中で行う【焼き締め】を行うことで、一番痛む部分の硬度を増す仕立て。熱を入れ、サンディングを繰りかえし蜜蝋を含ませ磨かれたコバは美しく輝きます。この仕立ては≪フルベジタブルタンニンレザーだから出来る仕立てです。
また、厚みを保ったままのパーツ構成で、尚且つ部分的に厚みを抑えて適度なコシと柔らかさを両立させております。
お札がストレスなく収納できるポケット。
● カードとコインが収納できる深めのポケット。
両サイドにできる【丸み】、【お札の厚み】、【カードの厚み】をプラスすることを前提で設計しておりますので落ちることはほとんどないと言えます。
かぶせを設置するとコインポケット内容量が減るだけではなく【本体が厚くなる】ことに繋がるために廃止。あくまでもお札とカードが収納できるコインパースとするコンセプトを実現したアイテムです。(※カードはコインポケット内部に収納できます。)
質感が異なる色のコントラスト。この先の経年変化は≪持ち主≫のみが知る。
仔牛の皮革≪ボックスカーフ≫と、起毛革の異彩を放つ≪プエブロレザー≫のRoundishパース。
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The!!CraftMan's!! 代表